一ヵ月に渡る祇園祭も無事終わりました。
今年は去年に比べて梅雨明けが遅れた事もあり、暑さもなんとか耐えうる曇り空の中、晴れ間も見えて、
無事巡行が終わりました。
9月には同窓会プレイベントで大船鉾会所を訪れ、理事長さんや設計士さんにお話を伺う事になっています。
そこで大船鉾について5回に渡り、ミニ知識をご紹介します。
後祭の大船鉾は嘉吉元年(1441年)に建立されたと記録に残る程、古くから巡行を行ってきた鉾です。
神功皇后と住吉明神、鹿島明神、安曇磯良神(あずみのいそらしん)をお祀りしています。
応仁の乱や天明の大火、禁門の変と度重なる災害に遭い、何度も焼失しましたが禁門の変後150年目にあたる
2014年に見事復活を果たしました。
復活までには関係者さまの大変なご苦労があったと伺っています。
お船には舳先に安曇磯良神、 住吉明神 神功皇后 鹿島明神 の順でお並びになり、巡行がスタートします。
主祭神の神功皇后さまは、戦い終わり、勝利して凱旋して来られる御姿なので
狩衣に朱の指貫をお召しになっておられます(前祭の船鉾のお姿は鎧をまとっておられます)
安曇磯良神、竜神とも呼ばれます。舳先に乗られ潮の満干を司る神様です。
住吉明神、神功皇后の前方を守られる航海の神様です。
鹿島明神、神功皇后の後方を守られる、武勇の神様です。
この3神が神功皇后をお守りして巡行されます。
禁門の変では船鉾本体の木組みを焼失しましたが、江戸時代以前から残る「神面」を筆頭に
121点にも及ぶ文化年間に新調された装飾品が守られて来ました。
今年巡行時に掲げられた「大金幣」は文化10年のものです。
大船鉾は今年、4神がお揃いになり、跳勾欄が朱塗りになりましたが、
まだまだ復興の途中です。
来年には龍頭が金箔押しされ、船の天井も花天井になるなど毎年その姿を変えて行きます。
今年はどこの部分が復興されたのか、毎年変わる大船鉾の姿を見るのも楽しみです。
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