祇園祭 大船鉾 No.5 巡行

大船鉾コラム最終回です。

巡行の朝は早くから準備が行われます。

今年の7月24日、午前7時前には、もうかなり準備が進んでいました。

屋根の上に大旗を立てる準備中

下では大旗を竿に通す作業。

とても大きいので大変です。

大旗を挙げます。

舳先に大金幣を掲げたら、御神体をお船に。

先頭が安曇野磯良神 次に住吉明神 神功皇后 鹿島明神

の順で乗られます。

車止めがはめられています。

大工方さん中心に十人位の人達がてこで大船鉾を持ち上げて、車止めを外して

出発の準備をします。

 

出発です。

 

大船鉾は後祭の最後、しんがりを務めます。

前祭は船鉾ですね。

この二つの鉾でお祭りしている神様方は同じ。

これから戦に向かうのが船鉾なので神様は鎧を纏っておられます。

大船鉾は勝利して帰ってこられる船なので神様は狩衣のお姿です。

神功皇后は戦終わり、無事お腹のお子様の応仁天皇を出産されました。

どちらの鉾も安産のお守りを授与しています。

 

どちらが船鉾でどちらが大船鉾でしょう?

遠くからでも分かりますよ、縦縞の胴幕が大船鉾。

横縞の胴幕をかけているのが船鉾です。

 

巡行が終わり、鉾が会所の前まで戻ってきました。

しばらくすると鉾の解体が始まります。

車輪も外されます。

車輪はとても重くて移動に何人もの男手が必要です。

大工方さん、車方さん総出でゆっくり、ゆっくり運んでいきます。

懸想品は歴彩館に保管され、木組みは会所倉庫に、

車輪は町内の和食店「矢尾定」さんの中庭に据え置かれます。

会所見学が終わりましたら、このお店で昼食をとります。

中庭の大車輪をお見落としありませんよう。

 

昭和27年に復興された菊水鉾は一応の完成と言えるまでに40年ほどかかったそうです。

大船鉾の完成には、まだまだ相当の年月と莫大な資金が必要と関係者の方々から

お聞きしています。

歴史遺産に関わる私たちにも何か出来る事がありそうです。

 

それでは

土曜日に会所で皆様をお待ちしています。

ご一緒に大船鉾のお話を伺いましょう。

 

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