今回は会所と懸想品のお話です。
宵山の間、大船鉾の会所には牛頭天王の掛け軸が掛けられ、神功皇后をお祀りしています。
そして昔から守られ、残されてきた懸想品・衣裳を展示しています。
大船鉾本体にも上がる事が出来ます。
今年は4200人余りの方々が三日間の間にお詣りされました。
復興の少し前からボランティアに入っていますが、
来られた方々から毎年色々と新しく美しくなっているね、
と言われると自分が褒められた様な得意げな気持ちがします。
大楫 (江戸時代後期)
緋羅紗地雲龍文刺繍
船の後方に付けられる舵。文化年間のものです。
とても綺麗に保存されています、昔の物とは思えないほどです。
お船につくとこんな感じになります。
とても豪華で美しく映えます。
旧前掛(宝暦時代1751~1764)
紅地雲龍青海文綴織
現在は平成27年に模織したもので巡行しています。
旧後掛 (文化時代1804~1818)
紅地雲龍青海宝散文綴織
前掛とよく似た意匠ですが八宝がちりばめられており、
よく見ると一羽の蝙蝠が飛んでいます。
蝙蝠は中国で「福」と発音が同じなので吉祥とされます。
天水引
金地雲龍文紋綴織(文政時代1818~1831)
大屋根のすぐ下に掛けられます。
同窓会プレイベントに参加される方々には会所に入ってお話を聞いて頂きます。
この大船鉾の会所は元々個人のお家でした。
その方が家を手放される事になり、四条町が購入されたのです。
その後、この京町屋を四条町大船鉾の伝統行事の中心となる場所、「会所」として
再生されました。
会所は祭に関わる様々な打ち合わせやお囃子の練習の場として使われます。
このプロジェクトは高く評価され、平成30年(2018)の
「ユネスコアジア太平洋文化遺産保全賞」の最優秀賞を受賞されました。
この賞は民間部門と官民共同の取り組みによる、アジア太平洋地域における
遺産としての価値を持つ建造物、場所及び資産の保全又は修復の優れた成果について
表彰する、と言うものです。
今回はこのプロジェクトを手掛けられた設計士さんにも来て頂き、
お話を伺う事になっています。
改築に関わる具体的で興味あるお話が聞けるのが楽しみです。
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