
会期もあとわずかです、昨日雨の中、京都に行って来ました。京都国立博物館「日本、美のるつぼ」展へ。
チケット売り場も入場口も沢山の人ですが、並んではいなくてスムーズに入れます。
最初のお部屋では葛飾北斎の「富嶽三十六景」から超有名な「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」「山下白雨」
絵もさることながら、彫りと摺りの素晴らしさに改めて感動しました。
次に、重文の大きな銅鐸。1~3世紀のもの。滋賀県野洲からの出土。欠けもなく完全な形が残っています。。
その横には埴輪「鍬を担ぐ男子」大きい。素朴で可愛くて後ろ姿もいい感じです。
さて、今日の一番のお目当てです。
17世紀の俵屋宗達「風神雷神図屏風」と19世紀の酒井抱一「夏秋草図屏風」
この二つが並ぶのが6/3~最終日の6/15まで。
両屏風とも保存状態が素晴らしく、迫力満点で素敵でした。
17世紀と19世紀の時代背景を想いながら、何度も行ったり来たり、立ち止まったり。
ここに尾形光琳の「紅白図屏風」があったらなぁ、なんて思うのは欲張りすぎですか。
万博によって、明治以降にもたらされた、中国やヨーロッパからの美術品の数々。
そしてそれらに日本美術が影響を受けて、造り出された様々の工芸品。
蒔絵や陶芸、茶道具、文人画。以心崇伝が座ってたかもしれない黒檀の椅子。
祇園祭の鯉山の16世紀ベルギー製のタペストリーもありました。
これは伊達藩の支倉常長が政宗に命じられて、ヨーロッパに渡った時にローマ法王から送られて持って帰った5枚のうちの一枚ですね。
インドの17世紀更紗で仕立てた男物の襦袢。なんと細かく可愛く美しい。どんな男性が身に纏っていたのでしょう。
ここでちょっと疲れて一休みと思い、一階にもどったらロビーに人だかり。
なんと入場者20万人目の人と京博のマスコットのとらリンが歩いて来ました。
とっても人気もののとらリン。可愛い。途中で雷神に変身。良く見たら雷太鼓は段ボールの手細工でした。
唯一撮影可能だったのは萬福寺の「羅怙羅尊者像」お釈迦様の息子さん。
心の中にある仏性を表すという事らしいですが、お腹を割って見せるなんて、思考が日本人とはちょっと違うなぁと思う。
お顔も異国風。萬福寺を尋ねた時、總門を入った途端に、ここは中国かと思ったのを思い出します。
そして最後には
「吉備真備入唐絵巻」見たかったんです、この絵巻。
絵も彩色もとても綺麗で楽しかった。安倍仲麻呂が真備を助ける画面もありました。
そして、真備の筆による「李訓墓誌」の文字を見て、真備という人物が本当に唐で大活躍したのだと実感。
屏風絵の葉書も買い、3つの国宝展に行くことが出来て、本当に楽しかった。
万博は行く予定はまだありませんが、万博のお陰で関西にこんなに沢山の国宝が終結したのでしょうね。
会場を出ると目の前には三十三間堂。
そうだ、宗達や光琳、抱一も絶対拝観したはずの風神・雷神さんがおられる。
湛慶の観音座像と千躰の観音さま、二十八部衆にもお会いして帰宅しました。
■展覧会情報■
京都国立博物館
JR・近鉄 京都駅下車 駅前市バスD乗り場206.208号系統 博物館・三十三間堂下車
京阪7条駅下車 東へ徒歩7分
2025年4月19日(土)~6月15日(日)毎週月曜日休館
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